【ブロックチェーン基礎1】ブロックチェーンとは何か?

Quras Japan Official
5 min readSep 21, 2019

この文章を読んでいる方は、QURASに多少なりとも興味を持ってくださった方なのではないでしょうか。ありがとうございます。

よくブロックチェーンは破壊的イノベーションだ、今のうちブロックチェーンに取り組んでおかないとダメだといわれますが、そもそもブロックチェーンとは何なのでしょうか?

これから数回かにわけて、ブロックチェーンについて紐解いていきます。

ブロックチェーンとは、分散台帳技術の1つになります。台帳とは取引履歴を記録した帳簿のことを指すので、それがあちこちに分散しているのがブロックチェーンということになります。

これだけだと、まだピンとこないことでしょう。台帳が分散していると聞くだけでも何がすごいかはわからないはずです。まずは前提知識をつけるために、ここから今までの台帳とブロックチェーンの違いを見ていきます。

今までの台帳の一例として銀行をあげます。銀行は預金者の出入金履歴の台帳を集中的に管理しています。もちろん、台帳を1つのコンピュータだけで管理すると、ハッキングによる改ざんやコンピュータの故障で台帳を失ってしまう可能性があります。そこで、銀行ネットワークの中においてある程度台帳を分散させることにより、データを失わないように備えています。それでも、ブロックチェーンの分散度合いには遠く及びません。

銀行が台帳を銀行ネットワークの中で管理をするのは、自分たちが台帳をコントロールし、改ざんに備えるという理由があります。そのため、台帳を誰もがアクセスできるインターネットからは隔離しなければなりません。

台帳の分散性とネットワーク接続の比較

しかし、ブロックチェーン(厳密にはパブリックブロックチェーン)は今までの台帳とは異なります。誰もがアクセスできるインターネットに晒すことも大丈夫です。それは、ブロックチェーンの分散型台帳技術が、今までの台帳と根本的に異なるからです。

今までの台帳は、表のようなイメージになります。内容を変更するには特定の部分を書き換えるだけです。つまり、改ざんが容易であるということです。これに対して、ブロックチェーンは台帳の追記の仕方が、今までの台帳と異なります。ブロックチェーンでは、一定間隔ごとに、取引記録をブロックに格納して、それをどんどんつなぎ合わせていきます。

データの追記のされ方の比較

もし、ブロックチェーン上にある過去の取引記録を改ざんしたい場合、過去に作成されたブロックの中にある取引記録を書き換えることになります。しかし、ブロックチェーンで改ざんを行うと書き換えた時点から後続のすべてのブロックのデータを書き換える必要があります。ブロックには隣のブロックとの関係を示す値も格納され、この値はブロック内の取引データの内容でも決まるようになっています。つまり、改ざんを行うとこの値の整合性が合わなくなってしまいます。

改ざん難易度の比較

さらに、ブロックチェーンでは、取引データを記録しているノード(コンピュータのこと)で圧倒的な多数決を採ります。これがビットコインだと約8900ノード(2019年9月20日時点)で多数決を取ることになります。仮に1ノードが取引記録を改ざんしたとしても、残りの8899ノードが多数決でそれを覆すといった具合です。ビットコインのノードの過半数を掌握すれば改ざんは不可能ではありませんが、莫大なコストがかかりまったく現実的ではありません。

ブロックチェーンでは圧倒的な多数決で台帳の整合性を保つ

このような仕組みにより、ブロックチェーンでは誰もがアクセスできるインターネットに台帳が晒されていても、改ざんできない、とても強固な台帳を実現することができます。そのため、管理者がいなくても、台帳の内容は信頼できるものとして保たれます。

そのようなブロックチェーンで初めての応用がビットコインということになります。

以上が、ブロックチェーンの正体になります。ブロックチェーンとは、改ざんができない分散台帳技術の1つです。

この仕組みがなぜ革命的なのでしょうか?それを次回から見ていきます。

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